事業等のリスク

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、2020年12月期連結会計年度末日時点において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。

1.経済動向・社会・制度等の変化に関するリスク

当社グループの事業は、不動産という社会インフラ、税や各種規制といった法制度、株式市場などの経済動向、最近では海外投資家への販売が増加していることから、各国の法規制など、様々な要因の影響下にあります。これらに変化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、中期経営計画において3つの経営方針「事業基盤を支える商品づくり」「収益基盤を支えるネットワークづくり」「経営基盤を支える人材・システムづくり」を定めております。これまで買取再販事業を中心に成長を続けてきたため、本事業に対する様々なリスクへの感応度が大きくなっていることから、多様な不動産関連商品・サービスを提供し、特定の事業に依存しないポートフォリオとすることで、そのリスク感応度を最小化する取り組みを行っております。

2.仕入・販売に関するリスク

当社グループの主力事業である不動産売買事業は、首都圏1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)を中心に展開しており、居住用不動産の買取再販については参入障壁も低いため、各社との競争環境が厳しくなっております。投資用不動産に関しましても大手不動産会社が新たに事業参入するなど、競争環境は年々厳しさを増しており、当社が目標とする利益率の確保が行えない環境となり、計画どおりの仕入・販売が行えない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、幅広いアセットタイプや価格帯を取り扱うこと、スピード感のある契約・決済手続きを行うことで、不動産仲介会社及びアセットオーナーのニーズに応え、競合他社との差別化を図っております。他社では仕入が困難な物件でも、当社が長年培った経験及びデータに基づき、その立地・エリアの特性に合わせた物件に再生することで、厳しい条件下においても幅広く仕入・販売が行えるよう努めております。

3.有利子負債への依存と金利変動に関するリスク

当社グループは、不動産売買事業における中古不動産の買取資金を主に金融機関からの借入金によって調達しており、当連結会計年度末における有利子負債依存度は59.4%となっております。このため、今後、金融情勢の変動によって金利上昇や金融機関の融資姿勢が変化した場合には、支払利息の増加や仕入計画の変更等により当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
有利子負債依存度に関しましては、その数値を65%以下とすることを財務健全性の一つの指標としており、自己資本比率やネットD/Eレシオを含めた指標を常に管理することで、財務状態を強化しております。加えて、当社グループは特定の金融機関に依存することなく、個別案件毎に販売計画の妥当性を分析したうえで借入金の調達を行うことで、取引金融機関との円滑な取引関係を構築しております。

4.販売用不動産の評価損に関するリスク

当社グループが保有する販売用不動産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号平成18年7月5日公表分)を適用しております。期末に保有している販売用不動産のうち、投資用不動産については、減価償却を考慮した簿価と正味売却価額を比較し、正味売却価額が簿価を下回っている場合には商品評価損を計上することとしております。また、販売用不動産のうち、区分所有マンション、戸建等の居住用不動産については、取得価額と正味売却価額を比較し、正味売却価額が取得価額を下回っている場合には商品評価損を計上することとしております。今後、経済情勢や不動産市況の悪化等により、当初計画どおりに販売が進まない場合、販売用不動産が在庫として滞留する可能性があり、滞留期間が長期化した場合等は、期末における正味売却価額が簿価または取得価額を下回り、商品評価損を計上することも予測され、当社グループの経営成績や財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、不動産売買市場の動向を定期的に更新し、業績への影響の把握と事業の進捗管理や精度の向上に努めております。買取再販事業は、仕入から販売まで短期間のサイクルではありますが、長期間滞留する在庫も一部あるため、仕入時には保有中に市況変動があった場合でも一定程度の利益が確保できるよう、仕入価格を厳正に精査し決定しております。また、在庫となった場合でも、正味売却価額の低下を極力抑制できるよう適切なリフォーム計画と賃料設定による投資利回りの改善・向上に努めています。

5.法的規制に関するリスク

当社グループの属する不動産業界は、「宅地建物取引業法」「建築基準法」「都市計画法」「国土利用計画法」「不当景品類及び不当表示防止法」「不動産の表示に関する公正競争規約」等により法的規制を受けております。今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの経営成績や財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、法的規制の遵守を徹底しており、現時点において法令違反の事象は発生しておりませんが、将来何らかの理由により、法令違反の事象が発生し、監督官庁より業務の停止や免許の取消し等の処分を受けた場合には、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに当社グループの経営成績や財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、総務部が中心となり各種法的規制に対応し、従業員へのコンプライアンス研修やセミナーなどを実施し法令順守の意識を高め、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会では特にリスクマネジメント及びクライシスマネジメントの観点から、当社グループ全体の主要リスクに対する対応策の検討やコンプライアンス違反の未然防止策の制定等を行っております。各種法的規制に改正がある場合など、外部機関や弁護士と連携し最新の情報を把握するよう努め、グループ内での周知徹底を図っております。
なお、法的規制について、その有効期間やその他の期限が法令、契約等により定められているものは下表のとおりであります。

(許認可等の状況)

株式会社ムゲンエステート(当社)

許認可等の名称 許認可
(登録)番号
有効期間 関係法令 許認可等の取消または
更新拒否の事由
宅地建物取引業者免許 国土交通大臣免許
(3)第7987号
2020年5月14日から
2025年5月13日まで
宅地建物取引業法 同法第5条及び第66条
一級建築士事務所登録 東京都知事登録
第51257号
2020年7月20日から
2025年7月19日まで
建築士法 同法第26条
不動産特定共同事業者許可 東京都知事許可
第105号
不動産特定共同事業法 同法第36条

株式会社フジホーム(連結子会社)

許認可等の名称 許認可
(登録)番号
有効期間 関係法令 許認可等の取消または
更新拒否の事由
宅地建物取引業者免許 東京都知事免許
(5)第75654号
2017年10月4日から
2022年10月3日まで
宅地建物取引業法 同法第5条及び第66条
一級建築士事務所登録 東京都知事登録
第56843号
2021年2月5日から
2026年2月4日まで
建築士法 同法第26条
建設業許可 東京都知事許可
(般-28)第145260号
2016年6月16日から
2021年6月15日まで
建設業法 同法第29条、第29条の2
建設業許可 東京都知事許可
(般-30)第145260号
2019年1月4日から
2024年1月3日まで
建設業法 同法第29条、第29条の2

6.自然的・人為的災害に関するリスク

当社グループが取り扱う中古不動産は、首都圏1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)を中心に所在しております。首都圏において、地震・火災・水害等の自然的災害、大規模な事故やテロ等の人為的災害が発生した場合、当社グループの所有する中古不動産が滅失、毀損または劣化し販売価値や賃貸収入が著しく減少する可能性があります。
また、首都圏以外の地域で自然的・人為的災害が発生した場合にも、消費マインドの冷え込みから当社グループの経営成績や財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
特に地震対策については、旧建築基準法に建設された物件の保有を限定し、保有した場合でも耐震性に関する診断を厳密に行うことで、リスク発生時の影響を最小化しております。

7.人材の確保に関するリスク

当社グループは、様々な経営課題克服のため、優秀な人材を継続的に確保・育成していくことが最重要課題であると認識しております。従って、今後も優秀な人材の中途採用、優秀な学生の新卒採用及び教育・研修制度の充実を図り、当社グループの経営理念を理解した責任ある社員の育成を行っていく方針であります。しかしながら、当社グループの求める人材の確保・育成が想定どおりに進まない場合には、当社グループの経営成績や財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの人事制度におきましては、当社グループの更なる成長に向けて、求める人材を明確にし、一人ひとりの成長をサポートできる仕組み(仕事に基づく人事体系、成長を促す評価体系及びやりがいのある賃金体系)を構築しております。しかし、評価者の能力不足や部下とのコミュニケーション不足等で当社グループの人事制度が上手く機能しない場合、社員のモチベーションダウンや人材の流出につながる可能性があります。

8.新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関するリスク

新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが不透明な状況が続いており、今後、社会経済活動が停滞し、当社の取引先である不動産仲介会社、金融機関、エンドユーザー、海外投資家の行動が制限されることとなった場合、不動産投資や賃貸市場の需要の低下、物件の内覧等の制限による住宅取得ニーズの低下、内外装事業における資材の供給遅延や停止、厳しい入国制限による海外投資家の需要低下など、不動産売買市場の流通量が大きく減少し、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、2020年4月の緊急事態宣言発出に合わせ、当社リスク管理規定に基づき、緊急対策本部を立ち上げ、事業への影響や従業員の感染防止対策実施に向けた検討を開始しました。具体的には、非対面による営業活動の実施、不動産仲介会社向けの物件サイトの情報の拡充、エンドユーザー向けサイトのVR等のITを活用した物件情報の拡充、資材供給先の確保、従業員向けには在宅勤務を中心とした勤務体制への移行、研修・イベント等の中止など感染防止対策を講じるとともに事業継続に向けた取り組みを段階的に拡充しました。当社グループでは、今後も感染症対策を継続するとともに、新しい生活様式やワークスタイルの変化により不動産の価値も変化しており、それに対応した物件やサービスの提供をタイムリーに行うことができるよう対策を講じてまいります。

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